インドネシア・スマトラ島沖で25日に発生した地震による津波で、最大の被害を受けたムンタワイ諸島北パガイ島のムンテイに30日、入った。高さ約10メートルの津波の直撃を受けて完全に消滅した集落は、家族を失った人々の悲しみに包まれていた。
「『ゴー』という雷のような音が迫り、あっという間に波にさらわれてしまった」
妻を失ったサババラットさん(48)が当時の状況を語った。地震発生時、近所の家で約20人の住民とテレビドラマを見ていた。
「津波が来るぞ! 走れ、早く」。津波の知識があったので、暗闇の中、住民が一斉に高台に続く細い一本道に殺到し、パニック状態になった。何人も転倒し、そこを津波が襲った。流された木材や建物のがれきが、住民をなぎ倒した。
長女のチャンドラさん(20)は津波に流されて意識を失い、30分後に林の中で目を覚ました。左足と顔にけがをしていた。水が冷たかったことだけを覚えている。
ムンテイは震源の北東約90キロに位置し、住民の話では、地震から約10分後に津波が襲った。津波はヤシの木よりも高い約10メートルにも達し、集落をのみ込みながら約1キロ内陸まで及んだという。今は家や教会の土台だけが遺跡のように無残な姿をさらし、建物は一軒もない。地面にはサンゴに交じって石臼や陶器の破片などが散乱している。
集落の人口は74家族307人。これまで147人が遺体で発見され、今も39人が行方不明のままだ。集落の奥に続く道に入ると、生臭いにおいが漂ってきた。死臭だ。林の中ではレスキュー隊員が二手に分かれて不明者の捜索を行っていた。一人、また一人と袋に入った犠牲者が運び出されていく。
隊員の一人は「遺体の多くが材木やがれきの下敷きになっているが、チェーンソーなどの機材がなく、作業が進まない」と語る。既に遺体の腐敗が進んでいるという。北パガイ島シカカップにはフェリーで救援物資が到着しつつあるが、島内の移動は木造の小型船しかない。悪天候の影響もあり、補給は十分に行き渡っていない。
生存者たちは集落の奥の林にあるテントで不自由な生活を送る。住民に聞くと「当面の食料は届いたが、主食のバナナやタロイモ畑が津波で壊滅したため、援助がなければ全員死んでしまう」と語る。他には蚊よけのネットが必要だ。マラリアを媒介する蚊が多く、「子供がいつマラリアにかかるか心配」と口をそろえた。
集落に戻ると、ぼうぜんと立ち尽くす女性がいた。娘と4歳の孫を津波で亡くしたルセリナさん(50)だ。娘アスムミナルさん(21)は妊娠中で、間もなく2人目の孫が生まれるはずだった。「すべて流れてしまった」。ルセリナさんの言葉が、消えた集落に響いた。
◇死者414人に
インドネシア西スマトラ州ムンタワイ諸島沖で25日夜に発生した地震による津波の死者数は30日、414人に達した。AFP通信などが伝えた。一方、行方不明になっていた住民135人が無事だったことが判明し、行方不明者は163人となっている。
<毎日新聞より>
津波は怖いですね。
日本は海に囲まれているので津波は心配です。
家族が別々になっちゃう可能性も・・・
普段でも油断していると別れさせ屋が来るかも。
人は上手く分かれることができないから、別れさせ屋に頼んじゃう?
そんなことはしたくないな。
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